
行政や業界団体とも関わり 医薬品の信頼性を高めていく
PROFILE
製薬工場
後藤 充美
2008年キャリア入社
工学部卒。大学時代は生物工学を専攻し、微生物の研究に従事。学んだことを生かせる製薬企業を志望し、地元で身近な存在であった中北薬品を志望。2002年に新卒で入社し、5年目に出産して退職したものの、2008年に復職。研究室、管理運営部を経て信頼性保証部へ異動し、現在はマネージャーを務める。

現在は信頼性保証部のマネージャーを
務めていますが、これまでどんなキャリアを
積んできたのでしょうか。
中北薬品は医薬品の開発製造にも豊富な実績があり、私は一貫してこの分野でキャリアを重ねています。新卒で入社後、最初に配属されたのは研究室。そちらで消毒剤などの開発に携わりましたが、結婚、出産して育児に専念したいと一度は退職したのです。でも、中北薬品での仕事はやりがいがありましたし、時間が経つうちに「また医薬品の開発に関わりたい」という気持ちが湧いてきて以前の上司に相談したところ、快く受け入れてくださって再入社しました。以降、医薬品の研究開発を企画して支援する業務に従事した後、管理運営部に所属して工場の生産効率化や、大手製薬企業からの受託製造のプロジェクトなどを推進。そして現在の信頼性保証部に異動し、組織を率いる立場に就いています。
多様な経験を重ねた後藤さんが手がける信頼性保証というのは、
具体的にどのような業務なのですか。
医薬品は人の生命に関わる製品であるため、製造販売するうえでは法令で定められた基準を必ず満たさなければなりません。そこに求められる品質や安全性を確保していくことが、信頼性保証部のミッションです。新しい医薬品の承認を得るための当局への申請や、工場で製造された医薬品を市場に出荷してよいかどうかの判定、さらに販売後は品質や安全性に関する情報を収集し、製品の適正な使用を推進するなど、手がける業務は多岐にわたります。薬機法などの法令に直結する業務が多いため、ミスを犯して違反してしまうと製品回収や行政処分を受け、会社の信用を損ねかねません。中北薬品にとってたいへん重要な役割を担っており、日々大きな責任を感じながら業務に取り組んでいます。
信頼性保証という重大な責務を担うなか、
仕事へのモチベーションを感じるのはどんな時ですか。
いまお話ししました通り、信頼性保証部が手がける業務はきわめて幅広く、高度な専門性が要求されます。準拠すべき法令も、社会の変化にあわせて絶えず改正されており、その度に知識をアップデートしていかなければなりません。本当に奥の深い仕事であり、どれだけキャリアを積んでも常に新しい学びが必要。大変ですが、そうした環境が逆に私をやる気にさせてくれます。中北薬品の信頼性保証の責任者として、会社を代表して行政や業界団体の会合に出席し、医薬品の品質や安全性に関する議論に参加する機会もたびたびあり、とても刺激を受けています。そうして得た新たな知見をメンバーに伝授し、信頼性保証部の次代を担う後進を育てていくことにもモチベーションを覚えています。
TOPICSh>
ある一日のスケジュール
Daily Schedule
AM 8:30 | 出社、工場内のオフィスで朝礼 |
---|---|
AM 9:00 | 当局からの安全管理情報を確認 |
AM 10:00 | 品質・安全性に関わる社内資料の作成 |
PM 12:00 | 昼食 |
---|---|
PM 13:00 | 業界団体から配信される薬事情報を確認 |
PM 14:00 | 新製品の製品化打ち合わせ |
PM 16:00 | 打ち合わせ内容の検証(薬事的な裏付け) |
PM 17:15 | 退社 |
子どもを抱えているため残業はゼロ。社内にはワーキングマザーがたくさん活躍しており、時短勤務制度を利用して仕事との両立も図れます。

数ある製薬企業のなかで、
中北薬品で医薬品開発に関わる魅力は
何だと思いますか。
中北薬品の製薬工場部門はそれほど大きな組織ではないので、医薬品開発も分業化されておらず、マルチな人財に成長できる場だと思います。私も研究室に在籍していた時は、新規の消毒剤の設計、開発から販売企画まで一貫して手がけ、製造販売に向けての承認申請にも関わりました。管理運営部では、グローバルな製薬企業からの生産受託案件を担当し、先方と一緒にコスト削減プロジェクトを成し遂げた経験も。そしていまは信頼性保証部で、医薬品を市場に確実に送り出し、多くの患者さんに使用していただくために必要な能力を身につけているところです。こうして培ってきたキャリアをもとに、まだまだ進化の余地がある中北薬品の医薬品開発の新たな戦略を考え、会社をより良く変えていくことに貢献したいと思っています。